「あまり未来を杞憂しないこと」
憂鬱の憂はよく見る字ですが、
杞はあまり見ず、漢字の意味がわからないので、熟語の意味も難しい言葉です。
<杞憂の読み方>
これは、
「きゆう」
と読みます。
<杞憂の意味>
これは、
「ありもしないようなことを、いろいろと心配し過ぎること」
という意味です。
冒頭の例文は、
「未来をあれこれ心配し過ぎるな」という意味となります。
例えば、「隕石が落ちてきたらどうしよう」など、
ありえないことを心配する意味で使われます。
なぜ杞憂がそのような意味になるのか?については、
「中国の杞という国の人が、天が落ちてこないか?と本気で心配していた」という故事が由来。
「杞の国の人の憂=杞憂」という意味になったようです。
最後に「憂」の意味を解説します。
「憂」は「うれえる、うれい」という意味の漢字。
語原は「喪中の人」と「後ろ向きの足跡」の組み合わせ。
悲しみ苦しむ人の心を意味する漢字です。
「物思いに沈む。心配する」という意味で使われます。
「憂鬱」など心配する人に関する熟語が多いですが、
「どのような心配か?」と考えれば意味はわかります。
「鬱」は「草木がこんもりと茂る」を意味する漢字で、
気持ちをどうにもできず塞がることを意味します。
<杞憂の使い方>
・原発の未来を心配するのは本当に杞憂に過ぎないのか?
(杞憂じゃなかったですね…)
・明日に怒られるのではないかと夜も眠れなかったが、杞憂に終わった。
・彼は小惑星を衝突するのではないかと、いつも杞憂している。
以上、杞憂の意味でした。
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