「彼の成功の要因は、地道な努力に他ならない」
要因はよく使う言葉ですが、意味は複雑。
「原因」との違いなど、知っておきたい。
<要因の読み方>
これは、
「よういん」
と読みます。
「要」は訓読みで「かなめ、いる」と読みます。
その「かなめ」が今回の意味。
「かなめ」というのは「物事の最も大切な点や事柄」という意味。
<要因の意味>
これは、
「物事が起こったきっかけのうち、かなめとなったもの」
という意味です。
「因」は「事の起こるもと」という意味の漢字。
よって、「かなめとなる事の起こるもと」という意味になる。
物事はあらゆる因が合わさって起こります。
その中でも、「要(かなめ)」となる因、それが要因です。
辞書には「物事が生じた,主要な原因」と書かれています。
「原因」は「ある物事や状態を引き起こしたもとになった事」という意味。
「これがあったから、この結果がある」というもの全てが対象です。
「主要の原因」は、「全てのもとの中から、中心となるかなめ」という意味。
例えば、「貯金が無い要因はなんなの?」と聞かれた場合、
まずは原因を考えます。
いろいろ原因はあるけど、全部言うことは求めていないだろう。
「要因は週に3回の飲みと、服の買いすぎかな。」と答える。
このように、貯金が無くなる原因はいくらでもありますが、
その中でも主となる原因を言うのが要因です。
「無くては結果が成り立たないものが要因」と考えたい。
要因は一つとは限らないので、「主要・主要因」と、
要因の中でも一番大事なことを表す言葉もあります。
「主要因はやっぱり、飲みすぎかな」と。
基本はこの意味で使うのですが、
「要因を洗い出せ」と、すべての因のことを意味する使い方も多いです。
この場合は「かなめ」という意味はなく、ほぼ因子という意味になります。
そのため、「要因」の捉え方がとても難しい。
例えば、「貯金が無くなった要因を洗い出して」と言われた場合、
支出(原因)全てを洗い出して報告する必要があります。
この場合の要因は「一つ一つの原因」という意味になっています。
一応、「全ての支出を洗い出すのね?」と確認したい。
逆に、「勝利の要因はこれと、これと、これと、そしてこれです!」と、
要因と言っているのに原因を並べる人もいます。
このような場合、「主要因はどれでしょう?」と聞きましょう。
要因と原因を同じ意味で使う人が本当に多いです。
要因なのか原因なのか、しっかり確認したい。
前述しましたが、「その原因が無いと今回の結果はない=要因」という考え方です。
なお、「要」は人間の腰を表す漢字です。
その意味から「大事なところ、無くてはならないもの」という意味になります。
「原」は「崖から湧き出る水=みなもと」という意味の漢字で、
「みなもととなるきっかけの物事」という意味になります。
全体を作り出したものすべての因になります。
結果 -原因 ←要因
-原因
-原因
-原因
というイメージです。
<要因の使い方>>
・事故の要因を特定する。
・彼の落ち込みの要因は、上司と噛み合わないことにあるようだ。
・AKB48が流行る要因を各自考察する。
以上、要因の意味とはでした。
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